先端研オリンピック&拡大ハッピーアワー

超人スポーツ

稲見・檜山研究室(身体情報学分野)と協力して、先端研を代表するエンジニアリング技術・コンテンツを取り込み、人の力だけでは出せないパフォーマンスを発揮する"超人スポーツ"をハッカソン形式で新規開発。勢いあまって4種目も開発しました。「超人ダーツ」には神崎所長が乱入し、持ち前の負けず嫌いを発揮。みごとに命中させて得意顔でした。

超人ダーツ

客員研究員の栗田雄一先生が開発した「低圧駆動型空気圧人工筋肉」を使い、二人一組でダーツの点数を競います。人工筋肉を腕に装着し、対戦チーム1名が人工筋肉に空気圧を送り妨害します。

突如乱入した神崎所長。この後、見事命中させて得意顔でした。
人工筋肉を装着されるの図。

投げる人は、1. 合図から15秒以内に投げる 2. 両手を降ろした状態から投げるまでに動きを止めないこと 3. 投げるふりをして妨害のタイミングをずらしてもよい、という3つのルールがあり、一方、妨害する人は、ペットボトルに空気をため、タイミングを見てダーツを投げる人を妨害します。がんばればがんばるほど妨害できますが、実は妨害する人のほうが大変だったという感想も多く寄せられ、まさに、装着する“人工筋肉”と空気を送るための“本物筋肉”の闘いとなりました。

光学迷彩キャッチボール

ボールと敵味方の身体の一部しか見えない映像を頼りに行う球技。ボール以外は装着したテープとHMDを通じた映像のみで外野から相手にボールをパスし、キャッチして持ち上げたら得点が入ります。

フィールドの赤いラインと服の赤いテープと赤いボールしか見えません。
ゴーグルをつけた人には右側のように見えます。

観戦者にはゴーグルを装着してただウロウロしているようにしか見えませんが、プレイヤーに見えているのは現実とはまったく別世界。真っ暗な空間の中に、フィールドのラインとボール、そして服につけた赤いテープだけ浮かんで見える、SFのような光景です。ミツバチが花の蜜を色で見ることができるように、ゴーグルをしたプレイヤーは赤い色を頼りに暗闇でボールを操ります。プレイヤー側の映像を観戦者と共有できるような仕組みがあったら、より楽しく観戦できたかもしれません。

BCI早押しクイズ

脳波を検出しコンピュータにつなぐBCIを使った二人一組の早押しクイズ。3つの研究分野のうち3段階の難易度で準備された問題の中から、問題選択者が集中力を使って問題番号を選択。回答者が問題番号の紙を探して回答ゾーンに駆け込み回答します。

問題選択パネルには星の数で難易度が示されている。問題選択者は、一見闘いには見えない熱戦を繰り広げる。
ルール説明者の話に盛り上がる熊谷晋一郎准教授のチーム

まず、3分野の先生がそれぞれの研究分野について2分程度のライトニングトーク(プレゼンテーション)を行い、その後、選択者がBCIデバイスを使って回答者が問題選択パネルから答えやすい番号を狙います。ここで重要なのが集中力。問題の番号を選べたら、回答者はすかさず同じ番号の問題用紙を探し出し、早押しゾーンで回答。集中力と知力、そして友情が試される三位一体競技でした。

EvacHuman

災害時に歩行が困難な人を階下に運ぶ避難用具「EVAC+CHAIR」を用いて、いかに安全・安心に配慮しながら素早く人を運べるかを競います。1チーム2人構成で3号館M2階から1階までを2回。運ばれる人は揺れと恐怖(心拍数)を測定するスマホやApple Watchなどのデバイスを身につけ、運ぶタイムと揺れ・心拍数の数値をポイント化して勝敗を決めます。

ちょっと姿勢が変わるだけで普段見ている景色とは別モノに。
ポーカーフェイスを装っても、データが恐怖の度合いを伝えます。

お互いに自分の役割を体験してみると想像以上のギャップに驚きます。操作する側は思ったほど自由自在に人を運べないことを実感し、運ばれる側は自分の身体を人と器具に任せたまま階段を降りて行く怖さと緊張を感じます。タイムと恐怖を測るのは、両者の視点が必要だから。ゲームでありながらもお互いの立場を経験する機会でもありました。

2016年のDO-IT Japanでも
ご協力いただいたゆるスポーツ

日立東大ラボが伝授する
日立の伝統スポーツ